顎関節症

顎関節症は、顎（あご）の関節や顎を動かす咀嚼（そしゃく）筋に負担がかかることで起こり、以下のような症状が現れます。

統計によると顎に何らかの症状がある人は多いと考えられていますが、症状は一時的なことが比較的多く、治療をしなくても徐々に快方に向かう場合も少なくありません。そのため実際に医療機関等に受診して治療を行っている方はあまり多くはないのが現状です。

しかし、痛みや開口障害が続くと、思うように食事や会話ができず日常生活に支障をきたしてしまうようになります。
また、症状が悪化すると、安静時にも痛みが出るようになったり、頭痛、首や肩、背中の痛み、腰などの痛みや、めまい、耳の症状、歯の症状などが起こる場合もあるため、適切な治療が必要となります。

こちらのサイトでは、顎関節症の原因やメカニズム、一般的な治療や当院での治療などを紹介していきます。

従来は歯の噛み合わせの異常が原因だと考えられてきましたが、最近では噛み合わせはあくまで原因の一つで、実は多くの要因が絡んでいることがわかってきました。

【噛み合わせ以外の考えられる原因】

精神的緊張やストレス、不安による顎まわりの筋肉の緊張

歯ぎしり

歯のくいしばり、唇や口の中を噛む、片側でばかり噛むなどのクセ

不良姿勢（猫背、頬杖など）

睡眠不足

スマートホンやパソコンの長時間の使用

顔や顎への外傷の既往

これらの原因が複合的に関わっていると考えられていますが、いまだにわからない点も多く残っているのが現状です。

顎関節症の治療においては、手術や歯を削ったりはなるべくせずに、理学療法や薬の処方、生活習慣の改善などを行いながら症状の変化をみていきます。

歯ぎしりや食いしばりにより歯がすり減ってしまっている場合は、関節への負担を軽減させるために歯科や口腔外科でマウスピースが処方されます。
また、整体や鍼灸などの治療院では、顎を動かすときに使う咀嚼筋の筋肉の過緊張を取ることで痛みを軽減したり口を動かしやすくします。

顎関節症はストレスや生活習慣などの関連も大きいことから、ストレスのケアや日常生活の見直しも大切な治療となります。
噛みしめる癖がある方の多くは体に不必要な力が入ってしまっているため、お風呂やストレッチなどご自身に合った方法で体をリラックスさせるのがおすすめです。また、姿勢や睡眠といった生活習慣やリズムを見直すだけでも改善に向かう場合もあるため、ご自身の癖や生活習慣を知り、改善できることを考えることが改善への第一歩となります。

顎関節症は、しっかりと治療を行えば多くの場合で日常生活に支障がなくなる程度まで改善すると考えられています。

当院では、鍼（はり）を使って顎周りの筋肉の緊張を和らげることで開閉時の痛みや動かしづらさを改善していく治療に加え、生活習慣のアドバイスを行うことで症状やその原因にアプローチをしていきます。
鍼灸や整体などの代替療法は、ストレスケアや生活習慣の改善アプローチを得意としており、副作用もほとんどないことから有効な手段の一つと考えられています。最近ではテレビなどでも特集されていることがあるので、そこで知っていただいたり、興味を持っていただいた方もいらっしゃるのではないでしょうか？

施術はツボや筋肉などに対して髪の毛ほどの太さの鍼を使い治療していきます。来院された方の半分以上は今まで鍼治療を受けたことがない方ばかりですが、多くの方から「痛みが軽減した」「口を開けやすくなった」「心地よかった」とのお声をいただいております。

また、当院では検査の結果をもとに生活習慣の改善ポイントのアドバイスも行っています。
自分の生活習慣が良くなさそうということはわかっていても、実際何をどう変えればいいかわからないという方もいらっしゃると思います。ご自分で改善できるポイントを知っていただき、実践できるようサポートします。